2009年08月 短い夏のドタバタ
ようやく夏。
しかしエルニーニョ発生中でどうなるやら。
やはり日照時間が少なめに終わったらしい情報が月末に。
短い夏を予感させる情報にはやはりガッカリとする。
でも水耕栽培初年度。
いろいろ新しく経験することはたくさんある。
まずは島バナナから。
小さな鉢に再生土のみの無施肥。
とにかく贅沢をさせずに質素に育て続けている子バナナたちは少し葉を繰り出すペースを落とした感じ。
でも小さいままで育てるという方向に従ってくれてるようにも見える。
水吸芽を選んだのも正解だったと思われる。
でも、こういうのが逆に今後の越冬期の過ごさせ方に気を配らないといかんかも。
前回はかなり偽茎が傾いた時期があったのだけど、単純に根詰まりによるものかと思い込んでた。
それが夏になると傾きがかなり改善されたのだ。
体力的に問題があったのかと推測されるわけで。
そういう点で次の越冬には注意が必要と思われる。
「4号」「5号」も徐々にペースが落ちる感じ。
「5号」はまだ少し小さいこともあって葉を繰り出すサイクルが早い感じはあるけど。
今年の夏は島バナナにとってどうなんだろうか?
とにかく今イチ勢いが感じられない。
何だかおとなしい島バナナ達が不気味でもある。
葉っぱ1枚展開するのに相当な日数がかかる。
エルニーニョで日照時間が減ったせい?
気温が低いせい?
対応というわけではないけど、定期追肥の間隔を20日から14日に変更。
追肥の日が分かりにくくなりがちだったので2週間ごとという区切りの良い間隔にというのが本当の理由。
それにしてもこれほど生長の遅い夏って今まであったかな?
記憶にない。
以前の定点撮影がジョロキアの巨大化で出来ないのでなるべく近い位置からの撮影。
まあこうしてみると、状態が悪いわけではないけど。
次は初の水耕ゴーヤー。
月初こそはやや株疲れを感じたけど、あとはどんどん草勢が増していく。
元々繁殖力の凄い植物とはいえ水耕栽培にしたことでえらいことになってきた。
1日に約10Lの養液が減っている。
中旬にはたまらず養液濃度をEC 0.6から1.3に変更。
グリーンカーテンはもう広がる場所がないので今度は厚みを増していく。
ついに我が家の栽培史上最大級となる収穫。
長さ26cm直径8cmの実は、ベランダの水耕栽培の収穫としてはもう十分なもの。
ここまでのものが出来れば満足だ。
しかし実がつきすぎる。
株疲れが怖いので、さらなる養液濃度アップ。
月末にはEC 2.6の大塚A処方標準まで上げた。
しかし、2、3日ごとに20〜30Lの養液を補充する労力。
正直キツい。
成果は20cm前後サイズを今月1ヶ月で27本を収穫。
トウガラシ類は今月大きなトラブルが発生。
勢いが出てきたレッドサビナは1ヶ月で約2倍の背丈に。
ベランダ手すりより高くなった。
そしてやたらと大型化していくブート・ジョロキア。
ここまで巨大化するとは思っても見なかった。
で、この誤算が惨事に。
ジョロキアの枝先は手すりを超えるどころか隣家との高さ180cmのパーテーションすら超えそうな勢い。
島バナナだけでも大きなヤツにはうんざりしてるのにトウガラシがなぜにこうデカくなる?
土耕で復活の伏見甘長は夏の収穫シーズンを過ぎても実がつかないけど、枯れなかっただけでも良かった。
こちらも花が開花し始めたのでうまくいったら酒のアテ収穫出来るかな。
しかし惨事は訪れる。
夕方帰宅時にジョロキアの株が自重に耐えきれず水耕装置上で半壊。
とにかく応急処置で体勢を立て直して翌朝。
何とか無事だったか。
「見た目」的にはダメージらしいものはない。
しかし夕方には葉がしんなり。(写真左)
ショック!
でも不可解なことが起こり始める。
翌朝しんなり気味ながら葉が開いている。(写真右)
なんだこりゃ?
ここから早朝は葉が開いていて昼の間はしおれるという訳のわからん状態が続くことになる。
一体どう理解したら良いのか?
しかし状態は徐々に悪化。
月末には葉が開いている姿が見られなくなった。
ダメか。
一応は根っこや茎等観察しているのだがダメージらしいものが見つからない。
養液も一度全交換をしてみたが改善はなし。
どうやら収穫にはたどりつけそうにない。
まさかの巨大化でこんなことになろうとは。
左:養液(水耕?)栽培実験装置。養液槽上にカゴ、換気扇フィルターを敷く。
右:培地というか、ラッキョウの遮光のために砂に埋める。
ぼちぼち島ラッキョウを開始する時期。
でも今年は苗が揃わなかったので水耕栽培の実験を。
もともと養液栽培で出来るものはなるべく土耕から移行させたいと考えている。
ベランダ菜園の効率化、低コスト化をするには養液栽培を増やした方が早道だと考えるようになったからで。
でも・・・
島ラッキョウは実はかなりハードルが高い。
装置が難しいのだ。
ゴーヤーやトウガラシ、ハバネロ類の装置は養液栽培の中でも水耕栽培といわれる方法の装置。
さらにその中でも比較的仕組みの簡単な「湛液型」の装置なのだけれど、このタイプだと土の中に食用部分が出来る種類のものが難しいのだ。
基本的に「湛液型」は容器の中に養液を溜め、その中に根を沈める方法。
それだけなら良いのだが、島ラッキョウのような球根部分(鱗茎と葉にあたる)を遮光して軟白部分を作るものは工夫が必要になる。
今回思いついた装置はカゴの中に従来の砂耕栽培時の砂を入れて遮光し、根だけはその下の養液槽に沈めようというもの。
砂はラッキョウを支えて養液を浸透させるいわば「培地」のような働きもするけど、基本的に根を養液に沈めるのでかろうじて「水耕栽培」と呼べるかな?
砂に養液がしみ込むこともあるのでそうなれば「養液砂耕栽培」とでもなるかも。
呼び方や方式はどうであれ島ラッキョウからすれば、砂の中に埋められてるのは変わらないけど根っこだけは養液に浸るということ。
でも当初、この「培地」に何を使うかが相当悩んだ点。
従来の栽培に使う「砂」というものに変わるものは無いか?
出来れば砂は使いたくないなと。
しかしこれが難しい。
砂は保水性が無いと誤解しがちだが、結構保水性もある。
ということで「バーミキュライト」を候補にしたけど、それだけでは保水性強過ぎ。
「パーライト」を混ぜるか?
「ピートモス」も考えたけどph調整がいきなりうまく出来るのか?
さんざん悩んだあげく結局「砂」になった。(苦笑)
砂を使ってはならないルールもないだろうに。
うまくいくかどうかは全く想像出来ず。
ある程度は大きく出来るだろうけどちゃんと分球するところまで育つかどうかが今回の実験のポイント。
これがうまくいったらタマネギも出来そうなんだけどなぁ。
いや、タマネギを作るつもりはない。
買った方が早い。
さてはともかく、島ラッキョウを増やすことに成功するのだろうか?