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2004年08月 土からやり直し

どうも今年の台風は当地には都合が悪いコースばかり。まるで通り道が出来ているように思える。
大阪の西側を通り、東から南よりの風が長時間続くコース取りは直撃がなくともダメージが強い。

8月早々の「マーロウ」(11号)は昼に和歌山の南方に発生、夜には最接近。
嫌がらせみたいなもので何にも対策する暇もない。
勢力はそれほどではなかったが先月末の「ナムセーウン」(10号)から間もないし、あばしがまたダメージを受けた。どうも風よけになってしまっている。


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左:「2号」の株分け。4月の土の入れ替え時よりは根は伸びている。
右:「2号」の吸い芽。成長が進んでいたせいか簡単に外れる。


台風が過ぎてようやく島バナナの株分けにかかることに。
先月に北海道で複数種のバナナ栽培をされている方にアドバイスをいただき、指摘を受けた「土の作り直し」も行う。
ポイントは無肥料の清潔な土にすること。無肥料!?ちょっとびっくり。

近くの園芸センター「国華園」に行き、指示された赤玉土(中粒)とピートモスを購入。
ピートモスは腐葉土の代わりに使う。
近頃は「本物の腐葉土」が売っていないからだそうで。・・・うーん、深い。
買い物途中で容量100リットルのプラ鉢を発見、思わず手が伸びそうになったがさすがに鉢というよりも、風呂桶に近いサイズでシャレにならないのであきらめた。

帰宅後まずはストックしていた苦土石灰で強酸性のピートモスのPH修正を行う。
その後赤玉土と1:1の比率で混ぜたものが今回の土になる。
どちらかというと本来は補助土的なピートモスの方が基土のような感じで、水はけの悪さを赤玉土を混ぜることで補うとのこと。
元肥は一切なし。
(ちなみに今までの土は赤玉土、腐葉土、の土に元肥として、鶏糞、草木灰、あたりを混ぜていた。)
「EM」希釈液を少なめに混ぜ、石灰が緩効性の粒状剤だったのでここで約1週間ほどの時間をおいた。

株分け決行の日、最初はイモだけになった瀕死の「1号」を掘り出して別の小さめの鉢に移植する。
次に「2号」を掘り出す。根は異常はないように見えたが、根回りの土を崩していると白いものが舞い上がる。

「?」

根の一部に白いものが付いている。それもたかるように沢山。それが舞い上がっている。
ジーッと目を凝らすと羽の付いた体長1ミリ強の白い虫。
どうやら「オンシツコナジラミ」の成虫だ。土の中になぜいるのかわからない。葉っぱの裏によくくっついている虫なのだが?

ある程度根土をほぐした後、とにかく吸い芽を分ける作業に入る。吸い芽側に根を付けて分けなければならない。
だが親株から四方に伸びる根の間に吸い芽が「ニョキッ!」と伸びていてどうやって切断したものか悩んだ。根は全部親株から出てるように見えるし、親株を2つに割ってしまうのかな?
分け目の判断が出来ないうち、半ばやけくそに親子それぞれの仮茎を握りしめ2つに裂いてみた。

それほど力むこともなく「ポコッ!」とあっけなく吸い芽が取れた。
どこから出ていたのか根も付いている。もう50センチ以上に成長していたので地下茎(イモ)もそれぞれに独立していたようだった。何だったんだ、あっけない。

それから気になる「オンシツコナジラミ」をバケツの水に根を浸し、洗い流してみることに。これで完全に駆除出来るとは思わないがやらないよりはマシ。でも大丈夫かな?少し不安。
これで後は親株=「2号」を「1号」が植わっていた青い大きな鉢に、吸い芽=都合上「3号」と命名、を元の鉢に植え直して完了。


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左:左から「3号」「2号」「1号」。 右:「メーギー」の強風に傾く「3号」。


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左:「3号」の葉も急にサイズが大きくなる。
右:仮茎が明らかに太くなり始めている「2号」。


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左:葉先から落ちる雫を見るのも久し振り。 右:「1号」逝く。


株分け後の1週間程は変化はまるで無い。
しかしそこからがうれしい変化だった。まず「2号」からすさまじいペースで葉を増やし始め、「3号」も続いた。
(ハダニの繁殖ペースもアップ!)
しかも最近見ることの無かった「きれいな」葉を開いてくれる。朝には葉先や葉の淵から雫が垂れている。元気に水を吸い上げている証拠だ。
おまけに夜間に限らず、昼間にも成長している。これは初めてのこと。いかに土の状態が影響するか思い知らされる。肥料が万能でないということを体感出来た。

「メーギー」(台風15号)による南風でまだしっかり根付いていない両株とも傾いたがビニールヒモでかろうじて支えて矯正。それでも葉の伸びるペースは落ちない。

そんな中、「1号」のイモはフニャフニャになっていく。子孫も見込めない状況がはっきりした。助けてやれなかった。


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左:遂にほぼベランダの端から端まで、約5メートル強。
右:後半涼しくなったせいか、大きくはないが良い型になってきた。


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左:苦くて虫も食わないはずが。
右:大量発生したのは「ウリノメイガ」の幼虫と判明。


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左:とうとう実に「虫喰い」が。
右:虫に喰われる前に喰うしかない。


あばしには12、3本程の実が付いた。とにかく水切れに注意する。
初旬に骨粉を追肥し、間隔を空けてから懲りもせず「EM」をまたまた潅注。
4本程は初旬に収穫。全て12センチ前後でおさまる。

台風の度にじわじわと痛めつけられていたが、水加減さえ何とかなれば実はちゃんと大きくなってくれている。土をちゃんと作ればもっと良くなりそう。
蔓の伸びが5メートルを超え、ベランダの端から端近くまで到達。他にさばき方が無いのでUターンさせる。
だが、何だか元気がなくなってきているように感じる。雌花のつぼみは一切付かなくなり、雄花のつぼみも少ないうえ、開花せずに落ちているものも目立つ。そろそろ終わりなのかな。
「EM」をかなり無理矢理に潅注してきたのでそのツケかも。

などと思っていると、葉の上に「黒い点々」を発見。嫌な予感。
それは予想通りで、葉に青虫を発見する。「黒い点々」はその糞なわけで。
体長1センチ前後の黄緑色の青虫があちらこちらに点在していた。まだそれほど広範囲ではないものの、すぐさま手作業で取り除くと30匹以上にもなった!
葉も苦みがあるので虫がつきにくいはずだが、比較的苦みの少ない「あばし」だからなのか葉や、蔓の先端、つぼみまで食い荒らしている。幸い実には何の害もないが。

実がぶら下がっている以上、駆除するには出来る限り薬剤は使いたくない。
(しかも捕まえた青虫に何種類か殺虫剤をかけてみたがなかなか死なない。下手に薬剤をまいても効果がない可能性が。)
毎朝、雌花があった頃には人工授粉が日課だったのにこの日から青虫駆除になってしまった。3日程で60匹を駆除。おまけに駆除中に葉陰にいたハチに指を刺されたりもした。
その後、この虫は「ウリノメイガ」の幼虫と判明。ウリ科の植物に発生する蛾だそうだ。なるほど、ゴーヤーについてもおかしくない。

数日後、遂には2個の実の表面に、直径5ミリ前後の虫喰いを数カ所発見してしまう。
もうダメだ!やむなくまだあまりに小さい2個を除き、虫喰いも含め7本を収穫に踏み切った。

まだしばらく雌花の気配がない。これ以上結実はあるんだろうか?そろそろ終えるべきなのかな?
それにしてもマンションの5階くらいでは風が運んでくるのか、天敵になる虫が少ないからか、害虫は増えるばかり。


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左:「メーギー」(15号)による風で折れる子株。
右:「石垣3号」「波照間1号」の現状。


度重なる台風による風を受けた結果、セイロンベンケイの「石垣3号」「波照間1号」は子株数本が折れ、もう飛ばされる葉が残らないくらいみすぼらしい容姿に。
もうなるようにしかならないか。体力が落ちているであろうし、これからせっかく開花に向けての短日期だが、花どころではないかも。

風の心配に気を取られているうちに、それぞれの株がまた背が伸びていることに気付いた。
「波照間1号」は鉢上1メートル60センチ(鉢下より1メートル77センチ)までに到達、伸びが止まったかのように思えていた「石垣1号」「同2号」はいつの間にか鉢上約2メートル(鉢下より2メートル25センチ)の大台に。
昨冬越冬した室内の天井高は2メートル35センチしかない。あと10センチ!どうしよう。とても屋外越冬出来る体力はない。


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左:さすがに一人では重い。
右:台風一過。折れなかったが葉がない!


月末にはまたまた台風接近。
「チャバ」(16号)は停滞に近いノロノロで、まだまだ台風は遠いはずの3日以上も前からベランダは強風にさらされ続ける。
結果、台風がくる前にバナナの葉がボロボロにされてしまう。

今度のは勢力が強そうだったので屋内退避も検討した結果、バナナ2鉢を避難することに。
さすがに36リットルの鉢は重く、腰を痛めそうになったが何とか一人で移動。
セイロンベンケイソウは葉っぱはほとんど落ちて風の抵抗を受けにくくなっており、ヒモによる縛り付け固定を強化するにとどまった。

かなりの暴風雨であったがセイロンベンケイソウは致命的なダメージは無く(?)、無事立っていた。あばしはやはり終わりかな。


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