空港に向かう。
10月、大阪の自宅を出発する日。
1週間前から心配していた天気もとりあえずは晴れる。自転車で行く以上、悪天候は大敵なのは当然。
少々寒かったがTシャツでまずは最寄りの駅まで自転車で走る。
駅に着くと自転車を畳む。ここからは電車で関西空港へ。
すでに手慣れているのであっという間に畳んで「輪行バッグ」にしまい込む。バラさなくてもよい折り畳み自転車は非常にスムーズ。
この時にタイヤの空気も少し抜いておく。飛行機では気圧が下がるのでチューブの破裂を防ぐ策。細心の注意に超したことはない。
その荷造り中、横で「駐禁キップ」をきっていた警官がその成行きを変な顔をして見ていた。
ここからが一苦労。推定16キロの自転車を担ぎ、旅行バッグもひきずり、電車に乗り込む訳だ。
折り畳みとはいえ、コンパクトなものではなく、少々大きさのある(20インチタイヤ、6段変速)自転車なので改札機を通り抜けるのさえ必死。
旅行バッグも「輪行」のためにリュック、カート、手提げ、の3WAYで使えるものにしたのだが、カートにしてひきずるにしても、「自転車担いで」では思うようにならない。
見かけにこだわってたはずが、格好わるくバタバタしながらも何とかホームへ辿り着く。輪行家は運ぶことを考えて自転車の重さにも注視しないとこんなみっともない輪行になってしまう。
それでも苦にならぬようする秘けつは、今日の夕方には八重山入りしていることを思い、輪行そのものを楽しむこと、か。
電車で15分足らずで関西空港に着く。ここから直行便で石垣島に入ることになる。
飛行機嫌いなのでなるべく飛行機を使わないように考えた結果、乗り継ぎをやめたわけなのだが、どちらにしても直行便が一番一般的な選択になるのだと思う。
搭乗手続き、自転車と荷物を預ける。輪行バッグごとの自転車は19キロあった。「壊れても責任を負いません」という手荷物誓約書にサインもする。
自転車を飛行機に載せるというと大袈裟に聞こえるが、全然普通に「輪行バッグ」ごと預けるだけに過ぎない。